フジサンケイビジネスアイ 「ものづくり大国をサポート」

2015/05/25
ものづくり大国をサポート

01にする協創」という言葉が玄関口に飾られている。2007年に設立されたコラボレックス(大阪市中央区)は、 従業員30人以下の中小製造業に特化した新規営業開拓のコンサルティングを手がける。「常に人の集まる場所でありたい」 と願う岸野浩通代表取締役に事業内容やインターンシップ(学生の就業体験)の受け入れについて聞いた。

 

ものづくり大国をサポート

 ――どのようなビジネスモデルなのか

「製造業に対する思いが、08年のリーマン・ショック後に『何かしたい』から『何かしなければならない』に変わり、生まれた。阿波銀行で12年間働き、 東大阪支店では、製造業の新規営業の融資を担当した。ベンチャー企業に転職後、2年間ほど経営企画室長として銀行との交渉を担当していた。 当時社長にその交渉力を認められ、独立を決意した。銀行員時代に働いていた東大阪市は、リーマン・ショック後に大きな影響を受けた。 ものづくりで有名な東大阪で、製造業のサポートをしようと決めた。」

 

 ――事業の柱に据えた「攻め」と「守り」とは

「『攻め』とは中小企業の新規営業サポート、『守り』は財務力の強化を図るコンサルティング業務だ。当社は営業と財務とを同時にサポートし、会社の財務体質を良くしていくことで社会に貢献するのが理念」

「営業サポートはすべてインターン生に任せている。お客さまの会社の現状分析を行い、営業戦略を練る。集めた会社情報を提示し回答をもらうと、すぐに商談の場を設けるためにアポイントを取る。財務コンサルティングは私が担当している。元銀行員のノウハウを生かして財務を良くするための方向性を打ち出し、金融機関と上手に付き合い、会社の発展につなげる。」

 ――事業の強みは

「『攻め』段階で精度の高い情報を手間ひまかけて『抽出』することだ。当社では『攻め』の時間のおよそ8割を『抽出』に当てており、下請け製造業者であるサプライヤーとメーカーとの商談の成功率は、非常に高い。成約をしたという成功体験を重ね、多くの会社が当社を継続して利用してくれている。適切な情報を発信し、新規の取引先と『01にする協創』をし、会社の右肩上がりの成長に貢献している。」

 ――学生が戦力だ

3年前からインターン生を受け入れている。当社の業務を任せたり、さまざまな会社の決算書の見方を教えたりする。現在、大学の教育システムの中で、学生が社会で必要とされているような即戦力を身につける場所はない。学生時代は社会人になるための猶予期間ではなく、学生のうちに実践的な経験をすることで、社会問題の発見につながり、就活において多様な選択肢の存在に気付ける。」

 

 ――今後の目標を

「サプライヤーとメーカーとの新たなビジネスモデルを構築していきたい。現在はサプライヤーがマッチングするメーカーを探し、 売り込む形を取っている。リーマン・ショックでサプライヤーが激減した現在、メーカーは良質のサプライヤーを求めており、 メーカー側から働きかけるという形が必要だ。新たなシステムを構築し、双方向に情報を提供するハブ(拠点)になりたい。加工貿易で富を獲得した、 ものづくり大国日本のあるべき姿を取り戻すためのサポートをしていきたい。」

(学生通信社 大阪大学経済学部 宮武由佳)